【警察】埼玉県警、10年連続ワースト 警察官1人当たりの負担

◆埼玉県警 10年連続ワースト 警察官1人当たりの負担

1万人超の警察官を抱える埼玉県警で、警察官1人当たりの人口負担が高止まりを続けている。
県警は県などと共に国に増員を求めているが、増え続ける県人口や国の人員配置の方針が影響し、高負担は解消されていない。
県警は組織や働き方改革といった自助努力で、限られた人材を効果的に活用する取り組みを進めている。

県警警務課によると、4月1日現在の県警警察官の定員は、大規模警察とされる1万人を超える1万1524人で、警察官1人当たりの人口負担は634人。
全国平均の487人を上回り、10年連続で全国ワースト1位となっている。

県人口は増加の一途をたどり、同日時点で約731万人と10年前と比べ約20万人増えた。
増加に伴う治安の悪化に対処しようと、県警は県などと共に毎年、国に増員を求める意見書を提出。
2001年度以降、全国最多の計2895人の増員を受けたが、人口増には追い付いていない。

都道府県警の定員は、国が刑法犯認知件数や自治体の個別事情などを総合的に考慮して決める。
特定の都道府県警だけに大量増員できないことも、高負担を解消できない一因とみられる。

大規模な増員が難しい中、県警は組織改革やワークライフバランスの推進で業務改善を図っている。
14年の組織改編では人身安全初動指揮本部を新設。

刑事・生活安全両部を兼務する所属長級の警察官が3交代で当直に入る態勢を整え、各警察署と県警本部が連携して迅速な初動捜査を展開できるようにした。
殺人や強盗などの重要犯罪発生件数が全国トップクラスの中、警察官1人当たりの検挙件数は2年連続で全国1位の実績を上げている。

16年には働き方改革の一環として上司による年休取得の推奨や時間外勤務の縮減を盛り込んだ通達を出し、意識改革を進めた。
同課によると、昨年の県警警察官の年休取得日数は9・8日で14年から約2倍となり、取り組みによる一定の効果が出ているという。

同課の佐藤勝彦次席は「現状では大規模な増員が見込めない。
現場の声を受け止めつつ、魅力ある職場づくりを進めて組織の活性化を図ることが警察力の維持につながる」と話している。

解説図:大規模都道府県警の警察官1人当たりの人口負担
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毎日新聞 2018年6月22日 09時59分
https://mainichi.jp/articles/20180622/k00/00e/040/220000c